第72回


(第72回)「物語」がはじまる―『竹取物語』から『源氏物語』へ

平成27年9月11日(金)18:00~20:45 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)

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たわいもないおしゃべりを意味していた「物語」は、 聞く人読む人がどきどきわくわくする創作として、平安時代に大きく花開く。
神話や伝承が内容を勝手に変えられない語りだとすれば、 「物語」は語り手の創造力がいかんなく発揮されるもの。
ひまつぶしのように扱われつつも、「物語」は人間の真実や社会のありようを浮かび上がらせ、 人々を熱中させた。
「物語の出で来はじめの親」と言われる『竹取物語』から、 人聞の心理に深く入り込んだ『源氏物語』へと成長をとげる、「物語」のものがたりへ、いざ。

河添房江氏には、国風文化の中で生まれた物語文学の流れを「異国意識」との関わりからお話しいただき、藤井貞和氏には、「物語」とはなにか、貴族社会との関連からお話しいただきます。

講師

河添房江(かわぞえ・ふさえ 東京学芸大学教授)
1953年 千葉県生まれ。東京大学文学部卒業。同入学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)(東京大学)。東京学芸大学講師、助教授を経て、現職。一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。専門は『源氏物語』を中心とした平安文学。表現の研究のほか、性差の視点から文学を読み解く。また大陸との文化交流史など研究範囲は広い。主な著書に、『源氏物語時空論』(東京大学出版会)、『源氏物語と東アジア世界』(NHKブックス)、『光源氏が愛した王朝ブランド品』(角川選書)、『古代文学の時空』(翰林書房)、『唐物の文化史―舶来品からみた日本』(岩波新書)など。

藤井貞和(ふじい・さだかず 詩人・東京大学名誉教授)
1942年 東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得満期退学。博士(文学〉(東京大学)。東京学芸大学教授、東京大学教養学部教授、立正大学教授などを経て、東京大学名誉教授。専攻は古代日本文学。ことば、うた、物語の始原から現代までの関わりを研究する一方で、詩人として『ことばのつえ、ことばのつえ』(思潮社)で藤村記念歴程賞と高見順賞受賞、『神の子犬』(書舜山田)で現代詩人賞と現代詩花椿賞受賞、『春楡の木』(思潮社)で鮎川信夫賞と芸術選奨。主な評論・研究書に『物語の起源フルコト論』(ちくま新書)、『タブーと結婚「源氏物語と阿闍世王コンプレックス論」のほうへ』(笠間書院)、『日本語と時間一〈時の文法〉をたどる』(岩波新書)など。

開催日時 平成27年9月11日(金)
開場17:00 開演18:00(20:45終了予定)
会場 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)
JR・地下鉄有楽町線有楽町駅より徒歩1分
定員 1,100人
参加費用 1,000円(税込)。当日お支払いいただきます。
申込締切日 平成27年8月10日(月)必着
お申込方法 通常はがきに、参加される方の 郵便番号・住所・氏名(フリガナ)・年齢・電話番号 を明記の上、下記にお申し込みください。 (1枚につき2人までご応募いただけます。 その際は必ず上記事項を2人分ご記入下さい)
〒108-0075 東京都港区港南2-1-95 JR東海品川ビルB棟7F
JR東海エージェンシー内 「講座 歴史の歩き方」事務局Z係
※定員を超えた場合は抽選。参加いただく方には入場整理券をお送りいたします。
主催 公益財団法人JR東海生涯学習財団
後援 京都市
協賛 東海旅客鉄道株式会社
企画・運営 株式会社ジェイアール東海エージェンシー
お問い合わせ 「講座 歴史の歩き方」事務局 Tel. 03-6688-7884
講座ホームページ https://www.jrtf.or.jp/history/